知財専門家のいない中小企業の技術やブランドを守ると言うことで今日は知的財産の守り方をミラサポのメルマガの紹介です。

企業が、ビジネスの中で新しい技術やアイデアを獲得した時、その権利を守る方法としてまず思い浮かぶのが、特許の取得です。大企業なら法務部や知財部といった部署でこうした手続きを担当する専門家を抱えていますが、中小企業では、そのようなセクションはなく、何から手をつければいいのかもわからないケースがほとんどでしょう。

INPITの「知財総合支援窓口」は、そんな中小企業の知的財産に関する悩みや相談を、アイデアレベルから事業展開までワンストップでサポートしてくれる無料の相談窓口です。全国47都道府県に設置されています。

 

「知財=知的財産」というと難しそうですが、ビジネスを行う上では、商品のネーミングや営業上の情報ノウハウ、商品デザインや屋号、ロゴマークなど、特許以外にもさまざまな知財が関わってきます。それらの取り扱いに悩んだ時に、幅広く相談できるのが「知財総合支援窓口」です。単一の相談に応ずるだけでなく、これらの知財を活かしてビジネスを発展させていくための総合的なサポートを行っています。2013年から始まった「知財総合支援窓口」における利用者は、年々増加傾向にあり、2017年には新規利用者が1万9,000件に上りました。

相談に対するアドバイスも、特許出願が有効かもしれないケース、商標登録出願の方が有効性が高いかもしれないケース、社内の効果的な情報管理体制の構築や、職務規程の整備が必要なケースとさまざまあります。

例えば、企業の技術やブランドを守るために特許を出願しない方がよいケースがあります。特許を出願したことで、そうした技術が公開され、模倣されてしまうことが起こり得るからです。「知財総合支援窓口」では、豊富な知識やノウハウをもとに、適切なアドバイスを行っています。

「知財総合支援窓口」には、企業OBなどの専門家が常駐し、相談内容のヒアリングから企業の経営および知的財産の課題を把握し、課題解決に向けた提案とサポートを実施します。

営業秘密の管理や知財戦略、海外展開など、高度な専門性が必要な相談には、INPITの専門窓口が対応し、また、弁理士や弁護士、中小企業診断士、デザイナー、ブランド専門家などの登録専門家も窓口支援担当者と協力してサポートを行います。登録専門家は全国で約900人おり、年間9万件の相談に対応しています。

また、「知財総合支援窓口」は、特許庁が始めて、INPITがその業務を引き継いでいるため、強い横のつながりを持っており、全国のよろず支援拠点や商工会・商工会議所、ジェトロや自治体などさまざまな機関と連絡・連携し、事業展開まで含めた幅広い相談に対応しながら課題解決にあたっています。連携する各機関から「知財総合支援窓口」を紹介され、訪れる企業も少なくありません。

「知財総合支援窓口」は、何度でも無料で利用できるため、初めて相談して課題を解決できた企業が、また別の案件で利用することも珍しくありません。

特許取得にとどまることなく、相談者との信頼関係をベースに、特許を活用しながら技術やブランドを売り込んでいく活動の支援も行っており、オープンイノベーションでの利用などにもつながっています。このため、「知財総合支援窓口」を訪れることで、企業が抱える知財関係の課題をワンストップで解決できます。

 

 

「知財総合支援窓口」の利用の仕方

 

「知財総合支援窓口」を利用するには、まず全国共通ナビダイヤル(0570-082100)に電話してください。自動ガイダンスが流れた後、全国47都道府県に設置された最寄りの窓口に電話が転送されます。電話でそのまま相談することも可能ですし、対面の相談の予約を入れることも可能です。混雑していない窓口なら、その日に予約を入れられる場合もあります。また、電子メールによる相談も受け付けているほか、窓口支援担当者が、相談してきた企業に伺うことも可能です。

「知財総合支援窓口」の利用で気を付けていただきたい点は、申請書類の作成や申請自体を代行してくれるのではなく、相談した企業がそれらを自分で行わなくてはいけないことです。これは国の事業として、民間の事業者に影響を及ぼさないため、そして各企業に自主独立で成長していってほしいとの願いからです。

もちろん、それをサポートするために、出願の仕方などのFAQ、マニュアルやガイドブックなどの各種情報は、紙媒体として発行したりホームページへ掲載したりすることで充実を図っています。また、特許・実用新案、意匠、商標について、キーワードを入力して先行技術調査が行える特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」の利用法なども詳しく教えますので、中小企業が自分の力で知財を守る方法を身に付けることができます。

「J-PlatPat」は下記サイトから

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

「知財総合支援窓口」の支援を活用して事業を成長させる中小企業

 

「知財総合支援窓口」の支援を受け、知財を活用することで事業を成長させる中小企業を紹介します。

(1)商標出願やライセンス契約によりラーメンチェーンを海外に展開

ラーメンチェーン「琉球新麺 通堂」のラーメン
ラーメンチェーン「琉球新麺 通堂」のラーメン

 

1996年に沖縄県那覇市に設立された有限会社オフィスりょう次は、居酒屋やラーメン店などを経営しています。同社が展開するラーメンチェーンの1つ「琉球新麺 通堂」が、中華圏からの進出の引き合いを受けた時、中華圏では、模倣や冒認出願(特許権や商標権、意匠権などに対し、出願する権利のない者が出願してしまうこと)の心配があるため、海外で商標登録するのが望ましいのではないかと、沖縄のよろず支援拠点からの紹介で「知財総合支援窓口」を訪れました。

同社から相談を受けた「知財総合支援窓口」は、商談状況や見通しをヒアリングし、早い段階での外国出願が必要なことを説明しました。また、沖縄県が予算化している外国出願補助金を紹介し、経費を抑制できることもアドバイスしました。その後、同社は補助金の採択を受け、無事、外国出願を行いました。

この成功体験をもとにオフィスりょう次は、台湾企業とのライセンスにおける契約についてのアドバイスを求め、「知財総合支援窓口」を再訪しました。「知財総合支援窓口」では、INPIT海外知財プロデューサーを紹介し、海外出店のリスクなどを説明した後、海外企業との契約に知見のある弁護士を派遣し、ライセンス契約をはじめとする複数の契約の文面完成をサポートしました。

台湾に出店した同社の店舗は順調で、2号店の出店も計画されています。また、台湾以外の地域からもオファーがあり、引き続き外国への商標登録出願を計画しています。

(2)商標権を取得して加工水産物をブランド化

ブランド化に成功した土井茂商店の干し魚の商品
ブランド化に成功した土井茂商店の干し魚の商品

 

和歌山県和歌山市の有限会社土井茂商店は、設立以来の水産物卸業に加え、水産加工会社と連携して直営店を設けて事業展開の幅を広げています。知的財産権の取得についてまったく経験のない同社でしたが、商品開発の段階で商標の取得を思い立ち、付き合いのあった和歌山県商工会議所へ問い合わせ、そこからの紹介で「知財総合支援窓口」に相談しました。

最初の相談内容は、同社の一押し商品である、刺身にできるほど鮮度の良い魚の干し物の商品パッケージを意匠登録することでした。そして、ヒアリングの結果、同社が真に求めているのは自己の商品を表すロゴマークの権利化であることがわかりましたので、まずは商標制度を説明しながら、商標をイメージしてもらう基本的なことから支援を始めました。

次に、デザイナーにロゴマークの作成を依頼して商標登録も出願し、権利取得まで同社自身で手続きを行いました。現在は、包装内にロゴマークを封入し、大手デパートに納品しています。その後、同社は、よろず支援拠点も交えて「知財総合支援窓口」の担当者と相談した結果、拡販活動を強化するためにふるさと納税の返礼品登録を行い、特産品としてのアピールに努めています。今後は、県産品「プレミア和歌山」としての登録を行っていく予定で、取得後の権利を活かす企業活動に積極的に取り組んでいます。

 

何がわからないのかさえわからない時でも相談ください

INPITは、中小企業が、知財を活かして事業の成長を促すことで地域活性化に役立っていきたいと考える際、そのためにどんどん「知財総合支援窓口」に連絡してほしいと考えています。例えば、「何がわからないのかさえわからない」時でも、気軽に相談してくだされば、単に課題と解決策とを絡めて判断するのではなく、課題発見からそのサポートまで一貫して相談に応じていますので、是非ご利用下さい。

 

当事務所でもご相談を受けつけます

 

 

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