遺言書が有った場合にその遺言書を 不当な利益を目的とせず、遺言書を破棄したとき はどうなるのでしょうか。不当な目的とはどの様な時なのですか。事例で確認して見ましょう

不当な利益を目的とせず、遺言書を破棄したとき

 

事例

私の父が亡くなり、全財産を私に相続させるという遺言書が見つかりました。

しか 古し私は、弟や妹にも相続してもらった方がよいと考え、

遺言書のことを話さずに、兄第3人で、遺産を分劃する協議を成立さるとともに

遺言書を破棄してしまいました。

ところが後になって、弟は、私が遺言書を破棄したのだから相続失格者であり

相続人になれないはずだ、遺産は弟と妹の2 人で分げると言い出しました。

私は相続失格者にあたるのでしょうか。

 

回答は

相続に関して不当な利益を目的とするものであるとは認められませんから、

相続失格者には該当しないと考えられます。

 

相続欠格事由

相続人に民法の定める一定の相続失格事由がある場合に、

 

その相続人は法律上当然に相続人の資格を奪われることになっています。

 

相続失格事由には、被相続人らの生命を侵害する行為のほか、被相続人の

 

遺言書を破棄したり隠匿したりする行為が挙げられています。

 

相続に関して不正な行為をなしたものに相続させることは、法律上計さ

れないと考えられるからです。

 

遺言書を破棄することは、この相続失格事由に該当しますから、形式的に

 

は相続人である相談者に、相続失格事由があることになります。

 

相続に関する不当な利益を目的としない遺言書の破棄隠匿行為ところで、

 

相続失格の要件として、民法の定める相続久路事由に該当する行為、

 

すなわち人を殺害する行為や遺言書を破棄する行為についての故意のほかに、

 

このような行為により相続に関し不当な利益を得ようとする動機ないし目的

 

(これを二重の故意ということがあります。)を要するか否かが問題になります。

 

二重の故意必要説は、相続失格事由に該当する行為についての故意のほかに、

 

その行為により相続に関して不当な利益を得ようとする二重の故意を要するとします。

二重の故意不要説は、相続失格事由に該当する行為についての故意のほかに

 

上記のような二重の故意を要しないとします。

 

相続人の行為が客観的に遺言者の意思の実現を妨害する場合には厳格に

 

各められるべきだとい考え方によるものです。

 

最高裁判決は、自己に有利な遺言書を破棄または隠匿した相続人について、

 

相続に関して不当な利益を得ることを目的とするものでなかったとぎは、

 

相続失格者にはあたらないものとしました。その理由とするところは、

 

遺言書の破棄または隠匿行為を相続失格事由とする趣旨は、遺言に関し

 

著しく不当な干渉行為をした相続人に対して相続人となる資格を失わせ

 

るという民車上の制裁を課そうとするところにあるとし、遺言書の破棄

 

または隠匿行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、

 

これを遺言に関する著しく不当な干渉行為ということはできず、

 

このような行為をした者に相続人となる資格を失わせる等厳しい制裁を

 

課することは、上記の相続失格事由の趣旨に添わないからであるとしました。

 

ご質問の場合、相談者には、遺言書を破棄することにより相続に関して

 

不当な利益を得ることを目的とするものとは認められませんから、

 

二重の故意がないものとして、相続失格者にあたらないと考えられます。

 

 

 

 

 

 

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