知的財産権について

「知的財産権」とは,知的な創作活動によって何かを創り出した人に対して付与される,
「他人に無断で利用されない」といった権利であり,これには以下のようなものが含まれま
す。
なお,同じものを意味する用語として,「知的所有権」や「無体財産権」という用語が
使われることもあります。

近年,知的財産権の対象は拡大される傾向にあり,今後,上記以外にもさまざまなもの
が保護の対象となる可能性があります。

なお,これらの権利のうち産業財産権等は,権利を取得するために「申請」「登録」など
の手続きが必要ですが,著作権は,こうした手続きを一切必要とせず,著作物が創られた
時点で「自動的」に付与するのが,国際的なルールとされています(権利取得のための「登
録制度」などは禁止)。これを「無方式主義」といいます。

マーク等の営業標識を保護(登録の日から10年,更新可能)

近年,知的財産権の対象は拡大される傾向にあり,今後,上記以外にもさまざまなものが保護の対象となる可能性があります。

なお,これらの権利のうち産業財産権等は,権利を取得するために「申請」「登録」などの手続きが必要ですが,著作権は,こうした手続きを一切必要とせず,著作物が創られた時点で「自動的」に付与するのが,国際的なルールとされています(権利取得のための「登録制度」などは禁止)。これを「無方式主義」といいます。

(1) 著作者の権利 (著作権)

○ 著作物  小説、講演、音楽,美術,映画,コンピュータ・プログラム,データベースなど
○ 著作者   著作物を創作した者
○「著作者の権利」の付与 ……「著作者の権利」は,著作物を創作した時点で「自動的」
に付与されるので,登録等は不要(無方式主義)

著 作 権 の 登 録 に 関 す る Q & A     著作権テキストから引用

Q1 著作権を取りたいので,登録を考えています。どうしたらいいのですか。

A 著作権は著作物(作品)を作った時点で自然に発生します。特許や実用新案と違い権利を取る登録はありません。
これは国際的なルールであり,日本の著作権法においても,「著作者人格権及び著作権の享有には,いかなる方式の履行をも要しない」(法第17条第2項)と明記されております。

Q2 著作物ってなんですか。

A 著作物とは,法律上,「思想又は感情を創作的に表現したものであつて,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するもの」(法第2条第1項第1号)と規定されています。
簡単にいうと,著作者が自分の気持ちを自分なりに工夫して表現したもので,文化的所産といえるもののことです。例えば,文章,図,絵画,歌詞・楽曲,写真,映画,コンピュー
タプログラムなど,表現の方法はそれぞれ違いますが,こういったものが著作物です。
また,新聞・雑誌や百科事典のような,いろいろなものが組み合わさっている編集物でも
編集方法に工夫があれば著作物です。

Q3 アイディアは著作権で保護されるのですか。

A 著作物は「表現されたもの」そのものですので,例えば,英語がすぐに喋れる勉強方法を表した文章,太陽光を利用した発電方法の新理論が書かれた論文,新しい健康機器を表した図面など,それ自体が著作物であることは間違いありませんが,そこに表されている方法,理論,考案などのアイディアに相当するものは著作権では保護されません。
つまり,その勉強方法や発電方法を書いた本や健康機器の図面を掲載した本を著者に無断で出版すれば著作権侵害になりますが,そこに書かれた方法に従ってある学校が英会話を教えたり,ある企業が発電装置や健康機器を開発しても著作権侵害にはなりませんし,他人がその方法を全く別の文章で解説したとしても著作権侵害にはなりません。
なお,アイディアを保護する法制としては,特許法,実用新案法などがあります。

Q4 データは著作権で保護されるのですか。

A 著作物は「思想又は感情」を表現したものですので,単なるデータは,たとえ莫大な費用や時間をかけて計測して得たものであっても,「思想又は感情」の表現といえないので著作権では保護されません。

Q5 ネーミングやキャッチフレーズは著作権で保護されるのですか。

A 著作物は「創作的」に表現したものですので,一般的に,ネーミング,キャッチフレーズ,流行語,単なる記号など,そもそも表現の幅におのずと制約があり,誰が表現しても同じようになるものは創作性がありませんので著作権では保護されません。その他,死亡広告,お知らせ欄などの事実の伝達にすぎない雑報等も著作物ではありません。
また,例えば絵画(平面的なもの)をそのまま写した写真は,その写真を撮った人に創作
性がないため,それは単にその絵画のコピーということになります。

Q6 自動車や電気製品のデザインは著作権で保護されるのですか。

A 茶碗,壷,刀剣などの美術工芸品を除き,実用品に関するデザインは著作物ではありませんので,著作権では保護されません。美的作品であっても,文化的所産といえないものは「美術」の範囲から除かれています。
なお,実用品に関するデザインを保護する法制としては,意匠法があります。

Q7 その他,著作権法ではどのようなものが保護されるのでしょうか。

A 著作権法で保護される権利は著作権の他に,著作隣接権があります。著作権が著作物を「創作した者」に与えられる権利であることに対して,著作隣接権は著作物などを人々に「伝達した者」に与えられる権利で,具体的に保護されるものとしては,実演,レコード,放送, 有線放送の4つがあり,それぞれ実演家,レコード製作者,放送事業者,有線放送事業者が著作隣接権者となります。
実演とは,著作物を演劇的に演じ,舞い,演奏し,歌い,口演し,朗詠し,又はその他の
方法により演ずることをいいます。なお,著作物を演じなくても芸能的な性質を有するもの(手品,サーカスなど)であれば実演に当たります。
レコードとは,蓄音機用音盤,録音テープ,MD,ハードディスクその他の物に音(著作
物に限らない)を固定したものをいいます。
放送とは,公衆送信のうち,公衆によって同一の内容(著作物に限らない)の送信が同時
に受信されることを目的として行う,無線通信の送信のことをいいます。
有線放送とは,公衆送信のうち,公衆によって同一の内容(著作物に限らない)の送信が
同時に受信されることを目的として行う,有線電気通信の送信のことをいいます。

Q8 著作権を取る登録がないと自分の作品が他人に真似されたときに困るのではないですか。

A 「この作品の著者は確かに私である」との証明に不安がある場合は,原稿や下書きなど作品の創作過程で作られるものを残しておくとよいでしょう。無断利用者の手元にはそのような資料はありません。

Q9 私が先に作ったということを証明したいのですが。

A 著作権は特許や実用新案などと違って,先に作った(申請した)者だけに権利が与えられるものではありません。
あなたの作品より後に作られた別の作品が,偶然あなたの作品に似ている場合,著作権はそちらにも発生しており,たとえあなたが先に作っていたとしても著作権侵害ではありません。

Q10 著作権を取る登録はないということですが,それでは著作権に関する登録って何のためにあるのですか。

A 特許権は登録を受けることにより初めて権利が発生しますので,登録の有無は権利の有無と同じ意味をもちますが,著作権の場合,著作物の創作と同時に自動的にその著作者に権利が発生しますので,著作者が自らの利益を確保するために登録しておかなければ困るということはありません。
実名の登録は,匿名やよく知られていないペンネームで著作物を公表した場合に,作者の本名の推定を受けることを目的としており,その結果,実名公表並みの保護期間が確保されますので,そのために利用されることが多いようです。しかし,同じ著作物に作者の実名を表示し直して改めて公表すれば,実名の登録を受けなくてもその著作権の保護期間は氏名(実名)が表示された著作者の死後から起算されますので,登録だけが保護期間を確保するための手段というものではありません。

第一発行(公表)年月日の登録は,例えば,発行日について争いがある場合に,登録を受けていれば,それを事実でない(その日に最初に発行(公表)されたのではない)と主張する者が証拠を示さなければならない(挙証責任を相手に転換する)効果があります。しかし,登録がなくても発行(公表)された事実を証明する資料(コピーを受領したり,発表されたものを観覧したりしたことを証言してくれる人がいることなどを含む。)があれば,相手方に反論することはできると考えられます(登録があれば裁判に勝てるというものではなく,登録により挙証責任を転換し,著作者自身の立証負担を軽減することを目的としています。)
権利の移転や著作権を目的とした質権の設定などの対抗要件の登録は,著作権を譲り受けた人や質権者にとっては,同様の契約が二重にあった場合に備えて登録を受けて対抗要件を具備しておく方が安全でしょう。

以上のように,特許登録と著作権の登録とは性質が全く異なりますので,その目的や効果をよく検討して登録を申請してください。

Q11 登録をするときに提出する申請書や添付書類はどのように審査されるのですか。

A 著作権に関する登録は,いわゆる形式審査により行われ,法令の規定に従った方式により申請されているかなど却下事由に該当しないかどうかをチェックします。したがって,真にその日に第一発行がなされたのかどうかとか,真にその当事者間で権利の移転があったのか どの審査までは行いません(添付書類を公正証書として作成する必要もありません。)
もっとも,事実と異なる書類を提出して文化庁に事実でない内容を登録させた場合には,刑法の「公正証書原本不実記載等の罪」に問われる可能性がありますので,正確な書類の作成を心がけてください。

Q12 民間業者で著作権の登録を実施しているところがあると聞きました。そこに登録した
場合,著作権法上の効果はあるのでしょうか。

A 民間業者が実施している著作権の登録には,著作権法上の効果はありません。
著作権法では,著作権に関する事実関係の公示や著作権が移転した場合の取引の安全の確保等のために,登録制度が定められていますが,法律上の登録機関(文化庁,プログラムの場合は(一財)ソフトウェア情報センター)に登録しなければ法的な効果は生じません。
また,著作権を取得するため,アイディアを著作物として保護するための登録の制度もあ
りませんので,そういった趣旨をうたった民間業者に登録をしても著作権法上の効果が生じるものではありません。また,アイディア自体は著作物ではありませんので,著作権法では保護されません。
したがって,民間業者が行う著作権登録には十分注意する必要があるでしょう。

Q13 文化庁に登録されている著作物は,公的に認められた価値あるものなのでしょうか。

A 著作権に関する登録の審査は,著作物の内容が高尚か低俗か,有益か無益かなどの審査を行うものではなく,登録の前提となる事実が行われているか否かを申請書等から形式的に審査するものであり,文化庁は登録されている著作物の内容には関知しておりません。

 

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