事業承継を取り巻く問題1

.経営者の高齢化
2004年の統計によれば、社長の平均年齢は58.5歳
.中小企業の多くは同族会社
資本金1億円以下の企業の約95%が同族会社(国税庁)
.後継者問題の取組の遅れ
特別な承継対策をとっていない企業が約33%
充分な準備をしていると感じている企業は約20%程度

周囲の人間が言いにくいことであるのが事業承継対策の遅れの遠因となっている
事業承継を取り巻く問題2

・偏った事業承継対策
「事業承継対策」への意識は高まっているが、その中心は税務対策で
「事業承継は税理士の業務」と言う誤解の遠因
① 経営者の関心が「税金」のみに向けられている
.税金以外の問題が中心であることに気づいていない
② 相談相手が税理士である場合が多い
事業承継とは 法務、労務、税務、会計、経営を含めた総合プロジェクトである

民事法務・・・相続、遺言、贈与、後見等
経営法務・・・会社法関連(株式設計、機関設計等)、許認可、契約等
税  務・・・相続税、贈与税
会  計・・・株式発行に関わる問題、役員報酬の問題など
労  務・・・雇用の確保
経  営・・・取引先・金融機関との関係維持、後継者教育、権限委譲円滑化、企業価値の向上

これらは、それぞれ独立した問題ではなく複雑に絡み合った問題である。

事業承継と相続・遺言1

中小企業の特色
・所有と経営の一致
小資本での独立・経営のための出資者兼(オーナー社長)であるケースが多い

会社資産と個人資産の未分離
個人資産を事業資産に使用
不動産(事業用地・社屋)預貯金(資金)など
担保(個人保証、担保提供)など

中小企業経営者の事業承継資産の70%が経営者の個人資産
自社株式の約30%が経営者個人資産
事業用資産以外の相続では、他の相続人が納得しない可能性大

事業承継と相続・遺言3

・法定相続によるリスク
遺言がない相続の場合、法定相続分による分割が基本となる。
そのばあい、経営者の個人資産の大半を占める事業用資産が分割されるおそれがあり、後継者に資産を集中した場合、他の相続人の相続分は少なくなり相続人間に不満が残ることになる。

・遺産分割にかかる時間
相続人全員による合意が早いうち形成されればよいが、そうでなければ調停・審判といった手続きを踏むことになり長期かする。
相続の長期化によって事業用資産の所有権は不安定になり、ひいては会社経営に影響を及ぼしかねない。
また、遺産の範囲をめぐる問題が出来てくると、更に長期化することになり(遺産の範囲をめぐる司法手続きは、訴訟、である)遺産分割の長期化同様、会社形成に影響を及ぼしかねない。
事業承継と相続・遺言4
① 相続対策の重要性による資産分散のリスク → 後継者に資産を集中できない
② 遺産分割の時間的リスク → 長期化による経営への悪影響
③ 遺産の共有によるリスク → 経営権不安定化
④ 遺産の範囲によるリスク → 長期化、骨肉の争い

※これらのリスクは、事前の対策(遺言、贈与など)によって回避・軽減することは可能

3つの代表的事前対策
① 売買・・・・・迅速で安定的な方法だが多額の費用がかかる
② 生前贈与・・・所有権の既成事実化が可能だが遺留分の問題が残る
③ 遺言・・・・・単独での作成が可能だが遺留分の問題がある上、執行行為が必要になる

事業承継の手順

1現状把握・分析
会社の概要、財産状況(会社、経営者、後継者候補)、経営状況、自社株評価、相続税・贈与税試算

2基本方針の決定
承継方法、(親族、第三者、M&A)、後継者、(候補)、承継時期、後継者教育
3問題点の抽出
経営、会計、法務、税務、等
4対策の検討
上記で把握した問題点や想定リスクへの対応策
5事業承継計画の策定
中長期の経営経営計画に絡めることがベター
6実行
実行主導者の選定
7継続チェック
一定期間ごとの進捗度把握、経済状況や家族状況の変化への対応、法改正など
事業承継対策の具体的なポイント

3つの代表的事前対策
①売買   迅速で安定的な

営者が選択すべき事業承継手段の4パターンとは?

事業承継には4つの方法があり、近年では下記の理由により「パターン4」が増加しております

 

 

パターン1  上場

株式上場するには証券会社の推薦が必要です。よって、推薦をもらうために、証券会社の審査を受けます。
審査を受けるためには管理体制・将来性・事業計画の信用性などさまざまなことが求められます。また、会計は監査法人の監査証明が必要となります。

証券会社の審査のあとは取引所の審査を受けます。この審査を通過した場合に上場することができます。

厳しい基準をクリアしなければならず、ハードルが非常に高いので選択できる方が非常に少ないでしょう。

パターン2  子供、社員の後継者へ承継

子供、従業員への継承を検討されることが一番多いと思われます。

しかし、最近は下記の理由で困難なことが多いです。

(1)子供への事業承継

子供がいないため事業承継させることができない

子供が女の子しかおらず、嫁いでいってしまったため事業承継させることができない

子供が他社で出世しているため事業承継させることができない

将来性がない会社なので子供に継がせたくない

子供が社内にいるが、能力的に継がせられない

(2)従業員への事業承継

優秀な従業員だが、経営者のトップとしてみた場合まだ未熟で事業承継させられない

金融機関に対して借入れの個人保証へ入ることができない

(仮に本人が承諾したとしても、その妻が反対するケースも多い)

会社の株式を譲り受ける資金を用意できない

パターン3 廃業

廃業は従業員の雇用や取引先との取引の面で他者に重大な影響を与える。

会社の資産売却における税務面でのデメリットも生じます

パターン4 M&A

M&Aとは、合併(Merger)と買収(Acquisition)の頭文字で、簡単に言えば、会社そのものを売り買いするという意味です。

親族や社内等に後継者候補がいない場合には、従業員の雇用維持、取引先の仕事確保、経営者の老後の生活資金確保等のため、会社そのものを売却し、第三者に経営してもらうことも考えられる選択肢の一つです。

近年では、中小企業におけるM&Aの件数が増加しています。

ニッポン放送株をめぐるライブドアとフジテレビの問題以来、ニュース等でよく見かけるようになってきました。

M&Aにより後継者問題を解決するのみではなく、事業意欲旺盛な会社との協業により、相互に発展することが可能です。

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